アメリカの利上げ観測は後退したのか?

6月のイギリスのEU離脱を決める国民投票において離脱が決定したことを受け、為替は大幅に円高となりました。震源地となったイギリス通貨のポンドは対円に対して160円だったものが一瞬で133円まで下落、日本としては27円もの円高となりました。また基軸通貨の米ドルもポンド下落の煽りを受け1ドル98円台にまで円高が進みました。今年初めには1ドル120円だったものがイギリス選挙二か月経った今でも100円前後を推移するなど下落圧力を維持させたままです。

日本の企業は円安の恩恵を受けて企業業績が軒並み好調だったので、今の為替水準は非常に厳しい状況であると言えます。一方日経平均を見ると17000円前後と一時の15000円台割れから持ち直してきました。しかしその割に為替が戻ってくれない。日本としては円安に持っていくための材料が欲しいところであると言えます。

その日本にとって期待を持たせているのがアメリカFRB中央銀行による利上げです。利上げを行うことでドル高となりますから、当然円安となる訳です。確かにアメリカの経済は他国に比べて好調のようですし、既に量的緩和QEからの脱却として一度利上げも実施していることから次の利上げのタイミングを計っていることは間違いありません。

しかしEUや中国など世界情勢が混沌としている中で果たして利上げに踏み切れるのかです。ドル高は他通貨安を招いて新興国などに影響を及ぼす恐れもあり、しばらく様子見をするのではないかという見方が強いです。

情けないのはそんな他国の情勢頼みの日本です。ドル高での円安期待ではなく内需を拡大、景気浮揚のための政策を行うべきなのにそれをしてこなかったのですから。株と為替頼みのツケが今来ていると言えるでしょう。